VAWAの認可と永住権のインタビュー

VAWAの認可と、それによるグリーンカード(永住権)取得のためのハワイでのインタビュー実録です。
インタビューを実際に受けた感じたコツのようなものには、*マークをつけてあります。
必要な人に届きますように。

VAWAが認められた!

Covid-19によりシャットダウンが起こる少し前の2018年にVAWAを申請して2年。その申請がやっと認められたと弁護士から電話が入りました!

これで遂にグリーンカードが手に入るのか!と思いきや、ここからI-485と呼ばれるステータスを変更する書類の審査に入って、それから最後の面接となります。
VAWAについては、こちらをご参考ください→ #15 VAWAによる自己請願 ~永住権~ と家出

ここから、また待ちゲームですよ、と弁護士。
ずっと両親にも会っていなかったので、日本に一時帰国したいと思ってた私。
アドバンスパロールと言う、グリーンカード申請中の身であっても再入国できる許可を取りたいと申し出たのですが、これはお勧めしないとの事だったので、あきらめてずっと待ちました。

また、ハワイで無職になったらどうする?前編で書いたように、Covid-19によりファーロウと呼ばれる無職状態が続く中、状況はすぐに良くならないだろう。そうなると失業者が一斉に出てくるからそろそろ転職した方がよさそうと判断し、2020年9月にローカル企業に転職しました。

わわわ、インタビューがスケジュールされた!

転職して半年ほどした2021年3月下旬、USCISからメールが来ました。すると、そこには「My case is ready to schedule」と。ほぼ同時に届いていた別メールには、「schedule has canceled」。
そもそもスケジュールされてないけど、これは吉兆なの?それとも何なの??と不安になり、弁護士へメールを転送。
すると、「I-485がレビューされ、次の段階に入った事を意味する。これからまた、待ちゲームです。」と。
そうだよね。だってインタビューは早くて今年の7月、遅くて来年の10月ってついこの間弁護士も言ってたしね。
と、心がジェットコースターになっていた所を落ち着かせて寝ました。

次の日の夕方、Zoomでフラのレッスンがある日だったのでPCを立ち上げてリンクを探していると、またまたUSCISからメールが。
みると、「Interview was scheduled 」と!
レッスンどころではなくなって、ドキドキしながら弁護士に転送。
すると「congratulations! なんか早かったね、私もびっくりよ!」と。
でも、まだいつにスケジュールされたかは分かりません。結婚ベースの時と違うかもしれない。ちなみに結婚ベースのインタビューの時は、レターの1ヶ月後が面接日でした。
ドキドキ、毎日落ち着かずにUSCISから送られてくるレターを待っていました。

レターが届いた!いよいよ面接。

一週間後、弁護士からメールでレターが弁護士事務所に届いたとの知らせを受け取りました。
レターには、知らせの1ヶ月後が面接日と書かれてありました。(結婚ベースと一緒)
原本は弁護士が保管し、当日一緒にインタビューへ向かうとのこと。

面接に限らず、医療などアメリカでは公平性を保つため通訳を無料で用意してもらえます。
担当弁護士は私に「あなたが同意してくれるなら、今回は通訳を用意しましょう。」と。もちろん、両手をあげて大賛成でした。

面接当日。
なんとセキュリティーチェック用の赤外線荷物検査装置が壊れて、セキュリティーが一人一人目視で荷物をチェックすることに!
こんなこともあるのですね。たくさんの人が列を作る前で、鞄の中身を一つ一つ確かめられました。
*こんなこともあるので、変なもの(笑)を持参しないようにバッグの中は事前に整理しておきましょう。

待合室で弁護士と待っていると、私の名前が呼ばれました。
迎えに来てくれた事務員らしき人と部屋に向かいます。
廊下の両側にたくさんの部屋があり、そのうちの一つに入りました。
私が勝手に事務員と思ったその人が、なんと私の担当エージェントでした。
そんなことも知らず、案内されて歩いている最中に呑気に「わぁ、いっぱい部屋があるんだね」とか無駄話をしてしまいました。
*迎えに来る人が、自分の担当官です。ファーストインプレッションを大切に、アイコンタクトをして好印象を持ってもらえるようにすれば良かったな、と後から思いました。

担当官は、なぜか通訳を入れることに抵抗がある様子でした。
私は弁護士との打ち合わせでは理解できる様な英語であっても全て通訳を通す、という方針に同意していましたが、この時の弁護士と担当官とのやりとりに少しヒヤヒヤ。
結果として宣誓は通訳を通さず、後の質疑応答についても、簡易なものに関しては通訳を介さず返答しました。
*わからないことは、通訳を通す時も通さない時も、どんどん聞き直しました。この態度は評価されたようでした。受け身でなくリーダーシップを取ったのがよかったのかも知れません。

面接室は、イメージしていたものとは違ってもっと狭く、コロナ対応のためアクリル板が張られてありました。マスクをしたままなのでお互いに聞き取りづらく、また通訳は電話を通して行われるのでこれまた聞きづらいことがありました。
なんと私は、日本語で説明してくれる通訳者の名前(しかも日本名)を聞き取れず、3度も聞き直したりしました。ちょっと緊張したけれど、通訳者にゆっくりと話してくれるようお願いもしました。
*自分のペースを守るのが、落ち着いて面接を受けられるコツかもしれません。

担当官はVAWAに関して理解されていて、被害については一切触れることがありませんでした
心の傷に触れることなく面接が進み、安心し出したのでしょうか。質問が続いて私の家族に話が及び、両親はどこにいるのか、いつ会ったかと質問されて、自分でも意外なことに号泣してしまいました。
私は父と妹には日本を出たきり会っていないし、母は結婚式以来会っていません。
ホームシックになったことなど無かったのですが、ずっと張り詰めていたんですね、きっと。おかぁさーん(笑)

面接が終わり、担当官が弁護士に「結果が出るまで30-60日かかります。」と、私を全く見ずに言ったことが気にかかりました。
弁護士は何も思わなかったようで、「この日程は、通常の手順だから心配しないで。」と。
渡米してから今まで、法律も冒さずきちんと税金を納めてアメリカに貢献していたつもりなので、グリーンカードはすぐ貰えると過信していました。
そのため、この日数や担当官の言葉や態度に少し動揺してしまいました。

*ちなみに弁護士曰く、万が一永住権が認められなかった場合でも、VAWA自身は認められているため、アメリカ国内に滞在は可能だそうです。ただし、国外に出たら再入国は不可。どう言うことやねん、って思いますよね。
でもVAWA被害者は、自国に帰れないような状況に追い込まれる場合があります。ですから最低限アメリカに合法的に滞在できるのは素晴らしいと思います。

カードが郵送されました

その後、ピッタリ30日後に「Case Was Approved」、そしてその一週間後に「Card Was Mailed To Me」の知らせがテキストとアプリに同時に入りました。
ここに来てやっと実感が湧いてきました。

そして同時に、「ここで根付いて生活ができる、してもいいんだ」という実感が沸き上がり、今までの永住権関係のストレスがどれほど大きかったか実感しました。
永住権が出るまでの間「アメリカに合法的に滞在」していましたが、仮住まいのような、根無草のような気持ちだったことに改めて気づきました。

そんなストレスがなくなり、フラへの情熱も再燃。
昔の様な一生懸命さではないけれど、深いところから楽しめるようになりました。
何より、日本に一時帰国して家族と会えたり、自由にアメリカから出入国出来るのが嬉しい限りです。

ちなみに、アメリカの滞在はずっと合法的なものなのだけれど、カードに記載された移民となった日は面接後に私の永住が許可された日でした。
税金を納めても、今まで移民ではなかったと言うことです。結婚ベースの場合は申請日が許可日となるようです。

アメリカの国旗とパスポート

まとめ

ハワイのビーチから見た夕陽

VAWAはとても難しい法律で、各自のグリーンカード申請の状況や進み具合などによりいろんな要素が関わってくるそうです。
私の場合ですが、VAWA申請の書類の厚みたるや相当な辞書なみでした。
また私のサポートをしてくれた団体の場合、サービスを受けるにあたっては全て収入の限度があり、それ以上だとサポートを受けられません。
収入が限度を超える場合、民間の弁護士に頼まれるのがベストだと思います。いずれにしても、VAWAに関しては、自分で請願するのは本当に難しいと思います。ただし移民弁護士と謳っている弁護士であっても、このケースに慣れ親しんでいる人は少ないようです。弁護士選びは慎重にされるのが良さそうでした。

ちなみに、VAWAが認められた後の次の段階である「ステータスの変更」ですが、ここではプライオリティデートの順番に審査が進むそうです。
プライオリティデートは、婚姻によるグリーンカードの申請で提出したI-485が許可されていた場合に送られるレターにある日付です。
ですから、もしI-485が許可されていない場合、あるいはアビューサー配偶者によりグリーンカード申請をしてもらえなかった場合はこの段階で初めてI-485の審査が始まりますので、もう少し時間がかかってくると思われます。

肉体に受ける傷だけが、暴力ではありません。精神科医曰く、エモーショナルアビュース/精神的虐待で受けるダメージは、外見からはわからないのですがとても深いそうです。また私がそうだったように、心理的コントロールにより自分が被害者であると思えない人も多いそうです。

いろんな事情でアメリカに滞在したいと言う気持ちが強い為、虐待の被害者であっても許可される保証のないVAWAで申請するのを躊躇う方もあるかもしれません。(VAWAは申請した人の永住権取得率は、ネットで調べたところ60%ほど)
でも、たとえ住みたい場所に住んでお金がいっぱいあったとしても、自分の心が不幸せなままでは意味がないのではないでしょうか。

Life is good. 
今、私は自分の人生のアップダウン全てを含めて、心からそう思います。

アメリカは、自分が一歩踏み出せばたくさんの助けを受けることが出来る国です。
また、自分の心に素直になると、必ず道が開けます
この記事が、なんらかの形で読まれた人の為になることが出来れば嬉しいと思っています。

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